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ふるつき

記事と内容がないです

kosen14s読書会|読書感想文「名人伝」

この記事について

kosen14s読書会の参加記事です。5日目になります。もともとは何か技術書をやろうと思ってましたが、何を伝えたいのかを定めることが難しいと感じたので、おとなしく中島敦名人伝」について述べます。短く、まるで中身の無い記事であることをお許し下さい。

kosen14sについて

2014年度に高専に入学した人を中心としてあつまってみようというあつまりです。集まるのが目的で集まるのが手段。今は筋肉を推す活動が内部で行われています。

kosen14s読書会

kosen14s初の対外的な取り組みになります。もともとは内輪で読書会をしようという話だったのですが、筋肉性の違いから頓挫し、各員、思い思いの読書に関するpostを行って、

kosen14s.github.io

に集めようという、AdventCalendar風の企画になりました。そのためにわざわざ素敵なサイトができたというワケだから最高ですね。

 4日目である昨日は、やましーの

『UIデザインの心理学』を読んでいます #kosen14s 読書会 - ようじょのおえかきちょう

でした。本気度の高い記事ですごいと思いました。

中島敦名人伝

 偉大なる故中島敦著作です。中島敦といえば、人が虎になってしまうという「山月記」が有名です。国語の教科書にも採用され、

その声は、我が友、李徴子ではないか?

 という台詞は、たとい山月記を、中島敦を知らずとも(あるいは忘却してしまっていたとしても)知っている、聞き覚えがあるという方は多いことでしょう。

 そんな中島敦の別の作品が、「名人伝」です。

あらすじ

 「名人伝」は非常に短く、あらすじなど書いた日には本文とどちらが長いかというようなものなのですが、それでもあらすじを書いてみます。物語の頭からおしりまでのあらすじを書くので*1、読む楽しみを失いたくないという方は先に本編をお読みください。青空文庫に収録されています。あるいは、下のあらすじを読み飛ばしてください。

ある男(紀昌)が「おっしゃおれは天下一の弓人になってやるぜ」と思いたち、その道の右に出るものは無いと言われる名人・飛衛に弟子入り志願をする。飛衛の教えのもとで修行をした紀昌はなるほど師にも劣らぬ立派な弓士になった。

 

しかし師に曰く”その人の前に出ては我々の技のごとき児戯にひとしい”という老師がいるという。紀昌はその老師の元へ出向き、九年の間修業をする。そして街に帰ってきた彼は、木偶の坊の如くであった。天下の名士の弓技を披露することはおろか、弓を手に取ることすらしない。”至為しいは為なす無く、至言は言を去り、至射は射ることなし”であるからだという。人々はこれに深く納得して、弓引かぬ弓の名手を誇りたたえた。

 

紀昌名人はますます誉れ高く、人々の自慢であり、伝説だったが、彼自身は日ごとに虚脱になってゆき、そのまま老いて、死んでしまった。

結局彼は大立ち回りの大活躍などはしなかった。しかし、一つだけ奇妙な話があったという。

老いた紀昌の死の一二年前のことらしいが、彼は招かれた先で見覚えのある道具を見つけたが、それの名前も使いみちもわからなかったという。何を隠そうそれこそが弓であった。それからしばらく、絵師は筆を隠して、楽器奏者は弦を切って、大工は尺を用いることを恥じたという。

感想、思ったこと

 単純な感想は、「おもしろい」。

 もう少しだけ、どこが面白いのか、すきなのかと考えてみると、私が好きなのは、この物語に出てくる人々の素直なところではないかと思えます。紀昌は、飛影のおよそ無茶苦茶と言えるような修行に文句、不満のひとつも零さずに、一心不乱に取り組み続けます。そして弓の名手になったら「まさしく天下一と成るには師を斃すしかない」と考えて師に射かけます。自分に対して、あるいは飛影の課した修行項目に対して、とても素直です。

 飛影は飛影で、紀昌に命を狙われるも、すんでのところで命を得、安堵と自らの腕前に対する満足とで感極まり、紀昌と抱き合います。自らの思い、感情に正しく従えているような気がします。

 二人だけではなく、邯鄲の人々やなんかも、大変素直に、飾らない暮らしをしているように見えます。そういうところが、私は大変好きなのです。


  • 私は深読みとかそういうことができないようなので、本当に内容がなくなってしまうのが残念ですが、こういうのが私の感じたことです。
  • ひっかかりなく、あっさりと、するすると読めるような記事にするのが密かな目的だったので、あなたがうんざりする前にこの記事を読み終えることができたなら幸いです

 明日はかわなかくんですね。kosen14sの発起人(だったと思う)のすごい筋肉がみられることを期待しています。

*1:結局、面白い描写はあらすじには含みませんでした。この記事の良し悪しにかかわらず、一度本編をお読むいただくことをおすすめします